企業の実態を正確につかむための指標のうち、今回は安全性と効率性について見ていきます。
□成長性:売上が伸びているか?利益が伸びているか?
・増収率
・営業増益率
□収益性:ブランド力はあるか?採算はよいか?
・売上総利益率
・売上高経常利益率
・ROA、ROE
■安全性:財務体質は安全か?負債や固定費は適当か?
・流動比率
・自己資本比率
■効率性:経営上のムダはないか?
・総資本回転率
・棚卸資産回転率
安全性を測定する指標で、流動資産を流動負債の額で割り戻して計算します。
1年以内に現金化できる資産が、今後1年間で清算する必要性のある負債をどのくらいカバーできるのか、という1年以内の返済能力を示し、一般的には120%以上が必要とされ、200%あるのが理想的です。
ガス会社や電力会社は、相対的に流動比率は低いといわれていますが、売上回収はほぼ確実に見込めるため、安全性に大きな問題はないといえます。
貸借対照表上の総資産に対する保有自己資本を示した指標。この数値が高ければ高いほど、返済義務のない自己資本が充実しているので、安全性が高いことを示し、銀行からの融資の際、必ずチェックされる指標。
一般的に、自己資本比率は30%水準が目安とされ、自己資本を増やし、借入金を極力圧縮することが、企業の財務体質の強化につながります。
任天堂やローム、キーエンスのように無借金経営を行う企業は、自己資本比率が高く、安全性は高いのですが、その一方で、融資をうまく活用しておらず、ROEが低くなる傾向も。
このように、安全性を高めても、他の指標を押し下げることもあり、必ずしも無借金経営がいいわけではありません。何事もバランスですね。
企業の元手である総資本をどのくらい効率的に売上高に結び付けているかを示す指標で、総資本が売上高という形で1年に何回回収されたかを表します。
総資本回転率の目標数値は1回で、この数値を下回る場合は、電力などの一部業種を除いて改善策に着手する必要があります。
以前よく耳にした【持たざる経営】とは、自社の競争優位になる資産以外を極力持たない経営をし、その結果として効率性を高める経営のこと。
ミスミはその代表格で、自社では生産施設を持たず、商品である金型用部品を町工場に外注し、顧客に提供するビジネスモデルで高業績を確保しています。
資産の中でも、商品在庫の回転率に注目して効率性を示した指標で、回転率が高いほど在庫が現金化するスピードが速く、経営としては健全だと考えられます。
たとえば、回転率が30回だとすれば、365(日)÷30(回)≒12(日/回)となり、商品が約12日で売り切れることになります。
健全企業の平均数値は、製造業66.7回、卸売業31.5回、小売業28.8回となっています。
また、アパレルや消費財の業界では、流通網を整理し、在庫を圧縮するSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)に積極的に取り組み、在庫額が圧縮され棚卸資産回転率が下がっている傾向にあります。
このあたりは、ワールドやユニクロが積極的に取り組んでいますね。
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