組織構造とは、企業の戦略を効率的に実現していくための社内の仕組みのこと。つまり、「誰が、どこで、誰と、何をするのかを決めるもの」だといえます。
具体的には、
1.事業部や部門などの下部組織が担うべき機能
2.人的資源の配分と権限、指揮命令系統
を明確に定めることになります。
また、組織構造は全社戦略と整合しているかどうかが重要。そういう意味では、組織構造は、経営陣からの、従業員および外部に対する明確なメッセージになっているといえますね。
かつて、アルフレッド・チャンドラーが「組織は戦略に従う」と言ったように、企業の組織構造は経営戦略と強い結びつきを持ち、最適な組織構造であれば企業の競争力は高まります。
旅客機市場が未発達のころ、ボーイング社は機能別組織で長時間をかけて新モデルの開発をしていましたが、他者が参入して競争が激化すると、モデル開発期間の短縮化を目指し、事業部製組織に変更しました。
これにより、同社は開発競争に後れをとることなく、優位性を築けました。
個々の機能をユニット化した組織のこと。企業の代表的な機能としては、製造、営業、研究開発、財務、経理、人事などがあります。
特徴は、役割分担が明確になり、従業員は各業務の専門家となり、意思決定権限は上位管理者に集中して明確になる点。ただし、階層化が進む、ユニット間の連携が取れないなどの課題があります。
したがって、機能別組織は急激な変化の少ない安定的な環境において、効率性と専門性を高めることが成功要因となる企業に適しているといえます。
組織が生み出す成果や組織のターゲットごとにユニット化した組織。市場や顧客のセグメント、地域、製品群といった観点から分類されます。
特徴は、一事業部内で業務プロセスが完結し、意思決定権限を事業部ごとに委譲しやすくなる点。ただし、全社的なベクトル合わせが難しい、事業部間で軋轢が生じやすいなどの課題があります。
したがって、事業部制組織は変化が激しい環境において、複数の異なる事業を効果的に運営していく企業に適しているといえます。
機能別組織の特徴である専門性の向上と事業部制組織の特徴である分権管理を同時に実現することをねらいとした組織構造。
マトリックス組織の採用としては、ABB(アセア・ブラウン・ボベリ)社が有名ですが、1998年に解消しています。
その際の課題としてもあったように、従業員は役割の違う二つの組織に属するため、指揮命令系統が二重化して意思決定メカニズムが不明瞭になる、業務プロセスが複雑化しやすい、意思決定や戦略実行が遅れるといったデメリットがあります。
複数の事業を展開する場合のスピードアップと適正な経営資源配分を実現することをねらいとした組織構造。
事業部門ごとに社内分社化し、権限を委譲して独立採算性を高め、それぞれに利益責任を持たせる組織形態で、全社の統括的な戦略を決定する戦略立案部門と、業務執行部門とを明確に分離している点が特徴的。
日本では、1994年にソニーがカンパニー制に移行して以来、戦略立案部門と業務執行部門を分離させる企業が非常に増加してきています。
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