戦略策定の第一段階は、企業が達成するべき目的と、それを数値化した目標を設定すること。
目的・目標設定の方法にはいくつかあり、状況に応じて使い分ける柔軟性が必要です。
たとえば、自ら掲げる理念やビジョンから落とし込んで、具体的にいつまでに、どのレベルまで到達していなければいけないかを明確にしたり、多角経営企業であれば、事業ドメイン(=企業が経営資源を投下して戦うべき市場や業界領域)に沿って設定したりします。
向かうべき方向性を細分化・具体化し、ある期日において達成すべき姿を数値目標で示す方法。
自由度が高く経営者の独自裁量で決定できますが、独り善がりにならないように要注意。
たとえば、サントリーは「人と自然と響きあう」という企業理念から派生した「水と生きる SUNTORY」というメッセージを打ち出し、最近では水にこだわった商品をたくさん出していますよね。
これは、企業理念という「地図」に導かれている好事例です。
その事業ドメインの中で企業が達成すべき目的・目標を設定する方法。
ただし事業ドメインを絞り込みすぎると機会を逸してしまうし、逆に広げすぎると経営資源の拡散を防ぐ効果がなくなってしまうので要注意。
たとえば、阪急鉄道は「鉄道事業」に絞らず、「輸送事業」に広げることで沿線開発に取り組み、住宅地分譲や宝塚歌劇団等の事業で急成長。しかし現在では資源効率が悪化し、事業再編が行われているほどです。
株式公開企業は投資家から達成すべき目標数値(一株当たり利益の金額と成長率など)を与えられる場合が多く、もし達成できなければ失望売りを招き、最悪の場合株価暴落・経営陣更迭という事態にも…。
たとえば、長年無配当だったマイクロソフトが2004年12月に配当を行ったのは、成長の鈍化によって高株価を維持できなくなったから。
結局、株式公開によって資金調達の選択肢が増える反面、経営陣の自由度が低くなり、経営の舵取りが難しくなってしまうんですね。
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